母親よりもコミュニケーションを取る時間が短いことを認識する
それぞれの家庭によって、父親が家庭に参加している時間はバラバラだと思いますが、やはり母親と比べると、子どもと接する時間はどうしても短いようです。
そのため、母親と同じようなコミュニケーションを取っても、母親と同じように子どもが父親を必要だと思ってはくれないことをまず認識しましょう。
例えば、今は怒鳴らない、叩かないしつけが推奨されていますが、どうしてもずっと子どもと一緒にいると、ついイライラして叱り飛ばしてしまうことがありますよね。
特に子どもからすると、父親よりも母親のほうがガミガミうるさいイメージがあるようです。
しかし母親は、いつも子どもの側でさまざまなお世話をしてくれたり、普段は笑顔で子どもたちを包み込んでくれていますので、母親がたまに感情的に怒っても、子どもは一過性のものだと理解します。
けれど休みの日しかまともに接することのない父親だった場合、その父親がいきなり感情的に怒ったら、「この人はすぐ怒る人だ」と思われてしまうのです。
子どもに対してイライラしてしまうことがあっても、父親は母親以上に感情的になることなく、しつけをするときは子どもと同じ目線で手を握りながら、冷静に話をするように意識してください。
この「手を握る」ということはスキンシップ効果がとても高いので、子どもがある程度大きくなっても継続するとよいと思います。
頼りがいのある存在でいてほしい
子どもは、父親にはいざというときに頼りがいのある存在でいてほしいと思っています。
ガミガミとゆとりのない様子を見せず、いつもどっしりと構えていてほしいのです。
そのため、思うところがあっても普段から口うるさくするのではなく、普段はあまり多くを語らないけれど、子どもが頼ってきたときには全力で守ってくれるような存在でいてあげてください。
また、子どものことをできるだけ否定しないこと。
もちろん悪いことをしたら叱るのは当然ですし、道を踏み外しそうになったら修正してあげるということは大切です。
子どもが進路について希望があったとして、それがあまり一般的ではないものだったとしても、頭ごなしに否定するのではなく、
どうしてその道に進みたいのかということを理解してあげましょう。
その上で子どもにとってよいと思われる道を提案してあげるなど、まずは受け入れる姿勢を見せることで、子どもは父親をとても便りになる存在であると認識してくれるはずです。
理想の父親像というのは、何時の時代も意外と変わらないもの。
自分が父親に対して求めていたものを、今度は自分が実現するように努力すれば、きっと子どもも喜んでくれることでしょう。