いつから通う?学習塾を始めるタイミング

お子さんの進学と塾の問題

少子化、高齢化、いずれも日本社会の大きな問題ですが、少子化は何とか歯止めをかけたい大きな問題です。
昔は公園に行けばたくさんのお子さんが遊んでいたし、学校の校庭でも学年を問わず入り乱れて遊んでいたものです。
しかし今は校庭で遊ぶのが禁止という学校もありますし、公園にもそれほどお子さんを見かけません。
外遊びをしなくなっているという事もありますが、どこに行ってもお子さんの数が少ないと現実的に強く感じます。

少子化はお子さんの進学についての考え方も大きく変えています。
地方では中学受験するお子さんはそれほど多くなく、地域によっては全くいないという場合もあります。

しかし首都圏、関西圏、また都市部では中学受験が盛んになってきており小学校低学年から進学塾に通うお子さんも少なくないのです。
特に高級住宅地は平均所得が高い家庭が多いため、学力を重視する傾向が強く、公立中学校であっても進学校並の偏差値を誇る場合があります。
周りの学力が高ければ、普通の成績の子供でも相対的に落ちこぼれになってしまいます。
そのため、住んでいる地域によっては小さい内から塾に行かざるを得ない可能性が高いです。

日本は遅くても高校で受験を経験するため、塾に通うお子さんの方が多いのではないかと思いますが、保護者の皆さんに
塾に関して質問してみると皆さん一様に「いつから通わせるか迷っている」といいます。
小学校低学年くらいはのびのびと遊ばせてあげたい、でも中学受験という声もちらほら聞くし、
うちの子、成績そんなにいい方じゃないから、低学年から通わせた方がいいのかしら?という保護者が多いのです。
いつから進学塾、学習塾に通い始めればいいのか、そのタイミングを考えてみましょう。

何のために学習塾に行くのか

学習塾に通わせるタイミングの前に、何を目的に学習塾の利用を考えているのかをはっきりさせてみましょう。
例えば、お子さんが通う学校では中学校受験をほとんどのお子さんが経験する、やはりうちの子も中学受験を考えているという事なら、
小学校のある程度の学年になったら学習塾に行く事を考えるべきです。中学受験は考えていないけれど、高校受験の際に
困らない成績でいさせたい、基礎学力をしっかり身に付けさせたい、苦手科目があるので克服したいという事なら、
小学校高学年、中学校1年生になってから学習塾を考えてもいいでしょう。

中学受験が目的という場合、遅くとも小学校5年生からは、学習塾に通わせるべきです。
もし経済的な面や時間的余裕があるという事なら、小学校4年生から学習塾に行くことがベストです。
レベルの高い学習塾では中学受験の先取り教育ありきの授業スピードに沿った指導が行われています。
学習塾に通い始めのお子さんは、この塾の授業スピードについていくのが精いっぱいです。

小学校4年生から通い始めれば、小学校5年には学習塾の授業スピードについていけるようになり、中学受験に
有利な指導を焦ることなく受けることができます。小学校低学年から学習塾、進学塾に通うことも最近は多くなっていますが、
今現在、小学校1年生、2年生で学力レベルがほかのお子さんよりも落ちるかな?というお子さんについては、
低学年時から進学塾を利用しレベル向上をはかってもいいでしょう。

苦手克服は、成績が著しく悪いと感じたタイミングならいつでも構いません。
ただ苦手科目は基礎学力が低い状態という事もありますので、教科の中で自学をしても成績が上がっていかない場合、
低学年でも学習塾や個別指導塾などを利用する方が安心です。

塾にかかる費用も考慮して

中学受験を行い、私立中学などに行く場合、公立中学に行くよりもずっと高い費用が掛かります。
しかしお子さんに質の高い教育を受けさせたい、高校受験時、思春期真っただ中の年代で受験するのではなく、高校では
思い切り勉学に励み友達を作りスポーツを楽しんでほしいという事なら、中学受験がベストです。
となると、一番高い教育費用が掛かるという事を考慮しておかなければなりません。

またそこにプラスされるのが塾の費用です。学習塾の費用は学年によっても教科数でも違います。
集団指導で週3回、3教科指導を受けるという場合、平均月謝は35000円から45000円ほどかかります。
年間にすると低くても420000円ほどかかりますのでかなりの出費です。これにプラスして、
夏季講習、冬季講習、特別講習などもありますので60万から70万円くらいはかかると考えておく方がいいでしょう。

中学に限らず、公立の学校より私立の学校が高額となるのは、高校や大学などでも一緒です。
学費や授業料に加え、進学先によっては仕送りなどの費用も計画的に積み立てていく必要があるでしょう。
ちなみに、高校生が海外へ留学すると仮定した場合、奨学金を利用したとしても1000万円以上の費用が掛かるとみていいでしょう。

子供の将来の為とはいえ、教育費用は頭の痛い問題です。
でも、やっぱりこうすればよかった、こうしておくべきだったと後悔するよりも、すべきことであれば
しっかり考えてしておくべきです。お子さんの意見も聞き、ご家族でよく話し合い決定しましょう。